日本の人口減の中、〇〇さんの急減に思うこと

日本の人口減少の中、減っている○○とは?

人口減少という状況は、ブログをご覧頂いている方も
何となくご存知のことと思います。

2020年の日本の人口実績値は12,615万人、
今後、2040年11,284万人、2070年には9,515万人に
減少していくと厚生労働省では推計しています。

これ自体も非常に早いペースなのですが、
これよりさらに速いペースで減少する見込みの数字があります。

昔多かったけど、今すでに減っている数値です。

そう「農家さん」の数です。

2020年に107万戸ある農家さんの数は、
2040年には30万戸、2050年には17万戸と
今よりも80%以上減少すると三菱総合研究所では
推計しています。

2020⇒2050年の
人口減少率は16%減なのに対して、
農家の減少は80%減と急激です。

自営農家さんの平均年齢は68.4歳、
86%が65歳以上で占めています。

農家が減ると、農産物はどうなるの?

三菱総合研究所の推計値によると、
2016年~21年の収穫量の減少がそのまま続くと仮定すると
ホウレンソウは49年に生産量ゼロに、
ダイコンは50年には半減、レタスは40%、コメも60%減です。
果物ではサクランボや日本ナシが生産できなくなります。

日本は現状でも食料品は輸入に依存しており、
カロリーベースでの自給率は38%、アメリカ110%、
ドイツ80%などと比べると、主要7か国
(日本、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランスイタリア、カナダ)
の中で最も低い自給率です。

食料品の価格はどうなっているの?

輸入食材に頼れる間はまだ良いのですが、
小麦大国、ウクライナの戦争は終わりが見えず、
円安で輸入農作物の価格も高騰しています。

ドル円相場は名目レートで、1ドル=148円あたりをうろうろしていますが、
貿易量や物価状況も加味して算出した実行為替レートは
53年ぶりの低水準となりました。

日本円の強さは、53年前の水準に戻っているのです。

外国人は日本に来ると「価格が安い安い!」と
喜んでコロナ後の観光を楽しんでいます。

アメリカでも人気ある豚骨ラーメンは
本国では13ドル
(1ドル148円で1924円)
日本にくると5.7ドル
(850円÷148円=5.7ドル)と半値以下で食べられます。

JRの7日間乗り放題パスポートは、
インバウンド喚起にとお安く提供していましたが、
10月には50%ほど値上げが決まりました。

「日本で外貨をどうか落としてください」
という姿が垣間見えます。

これから、どうすれば良いの?

このような状況の中で国も「黙っているわけにはいかない!!」
(と、思ったのかどうかは定かではありませんが)
農水省はある試算をします。

国民は一人当たり一日2168キロカロリーの食物摂取が必要です。
「自給することで国民の胃袋を満たすためにはどうすれば良いか!?」

8月に公表した試算は現在のコメや小麦中心の作付で可能な限り
生産量を増やしたとしても、
1720キロカロリーしか得られずこれでは不十分です。

「もっとカロリーをとれる方法はないか!?」
と検討をしたところ、ある大発見(!?)をするのです。

イモ類中心の作付であれば、2368キロカロリーと
必要カロリーを2168キロカロリーを200キロも上回ることができるのです。

イモは戦中戦後の食糧難の時代の貴重な栄養源でした。

ご丁寧な同省は、一日のモデル献立メニューも用意してくれています。

朝食 やきいも2本 パン1枚 サラダ2皿
(私の気持ち「そんなに要りません」)

昼食 やきいも2本 粉吹きイモ皿1皿 野菜炒め2皿
(私の気持ち「また焼き芋?」)

夕食  ごはん一杯 粉ふきイモ1皿 焼き魚 漬物
   (私の気持ち「やっと、コメが食える(嬉 )
 
さあ、農水省の試算をご覧になってこれで安心ですね。

そうです。みんなでイモを食えば、食料危機は回避できるのです!

・・・とはなりませんよね?

お芋さんにはごめんなさい、
お芋は嫌いではないのですが、毎食毎食となると、
さすがに、、、という方が大半ではないでしょうか。

円の力は53年前、昭和45年頃の力しかありません。

私はまだ生まれていませんが、昭和45年で「新婚旅行で海外に!」
というのはごくごく一部の方に限られた世界、
そのころ結婚した両親の新婚旅行先は、「みんなが行く熱海」
だったように記憶しています。

国の食料についての試算は、戦後日本の食糧難の時代を彷彿させるような試算です。

なんだか寂しくなるような姿ですが、
「自分で自分を守るってどういうこと?」
というのをますます突きつけられているように思います。

長いものに巻かれるのが、答えではないですし、
○○で一儲け!もまた違うのでしょうね。

わが身を守る手段として、例えば積立NISAなどが挙げられます。
答えは一つではありませんが、様々な手段を尽くして、
自らの未来を切り開いていく必要があると言えそうです。